室内その他に関する個人的な印象について、順を追って記したい。
ドアノブを引くとサイドウィンドウが自動的に数ミリ下がる。ドアを閉めるとウィンドウが 上がる。開閉時に空気を逃がすためだろう。わずかにドアノブを引くと瞬時に反応する ところに精密さを感じる。 シートに腰掛ける。試乗車での経験によりオプションのスポーツシートを選択した。 スポーツシートは革製でバケットタイプとなる。表皮が革であることに拘りはなかったが、 標準シートよりも自分の体にフィットしたため選んだ。リクライニングは電動、前後と 高さ調節は手動となる。革シートということで、シートヒーターもオプション選択したが、 これも寒い今の時期、重宝している。 正面のメーター類に目を移す。 3連メーターの中央にはレブカウンター、その下部にデジタルスピードメーターがある。 普段は、この二つを見ていればよいので、わずかに視線を上下すればよい。 デジタル部分はオンボードコンピュータも兼ねていて、平均速度、燃費、残燃料に もとづく走行可能距離数を表示させることができる。任意のスピードに達したら、 警告音がなるように設定すること等も可能。 左方のメーターはアナログのスピード計と距離計、右方のメーターは水温計と燃料計、 温度計、時計。 なお、燃費は通勤時は8km/l弱、通勤+週末に近所の山道を走って7km/l前半、 高速道路で遠出して10km/l台。 ステアリングを握る。高さと前後の調整が可能なので、シートポジションの自由さと 相まって、理想の運転姿勢を探ることができる。 標準仕様のステアリングは、表皮が少しサラサラしており握った感じがやや素っ気 なく感じる。直径も大きめなので、経験したことはないが、オプションのスポーツ ステアリングを選択すればよかったかなとも思う。 いずれにしてもS2000の方がしっくりときて、やる気にさせてくれるステアリング だったと思う。 ダッシュボード付近を見やると、円形のエアコン吹き出し口が目に付く。 986型から現行987型にモデルチェンジして、大きく変わった内装デザインは 当時賛否両論で、内装に重厚な雰囲気がなくなったと批判する向きもあったようだが オープンカーらしい軽快な印象を与えるデザインだと思う。 フロント周りのデザインも内装も、ともにシンプルな方向へシフトしたと感じ、変化の 整合性が取れていると思う。世代ごとにキャラクターが明確であり、どちらも好きだ。 センターパネル上部はオーディオ操作部となっている。CDがたまにフリーズするので 今度みてもらおう。 中央はエアコン操作部。整然とボタンが並んでいて、デザイン的に精密な印象を与えるが、 ボタンの大きさがどれも同じなので、ブラインドでは操作しにくい。 標準仕様のマニュアルエアコンだが、希望の設定にするには何度もボタン操作を する必要性があり、煩雑で利便性はあまり高くないと感じる。 下部には、左からリアスポイラー上下ボタン、PASM切替ボタン、PSM(姿勢安定 制御装置)解除ボタンがある。PASMは路面の状況に応じて積極的に試している。 サイドブレーキ後方には、幌の開閉ボタンがある。バックミラー上部のハンドルを引き、 このボタンを押すと幌が開閉する。開閉に要する時間は約12秒。S2000は 約6秒で異例に早い。一定速度以下なら走行中も幌の開閉ができるのは大きなメリット。 路肩がない状況で、急に雨が降ってきたようなときに重宝する。 オープンカーはやはり幌を開けている姿が正装なのだろう、クローズ時よりオープン時の デザインが好きだ。 収納について、オープンカーにしては多いと思う。 左右ドア部、中央部、ウィンドディフレクター下部とグローブボックスに小物の収納が可能。 グローブボックスには車検証入れ+CD8枚程度が収まる。なお、ETC本体もグローブ ボックス内に格納され、アンテナ部はバックミラーの陰にあるためすっきりしている。 また二つのドリンクホルダーも通常はダッシュボード内に格納されており、使用する時のみ 目につくようになっている。 車外では、リアトランクに加えてフロントトランクも備わる。現行型からスペアタイヤが 廃されたので、フロントトランクも実用可能なスペースを有する。普段はリアを空にして、 フロントに洗車セットや傘、温泉セットなどを常備している。 以上、こまごまと列挙したが、総じて内装に特に華やかな部分はないものの、実用性は 高く、必要十分な機能は満たしていて、走ることに集中できる環境が整えられていると思う。
by kiri-boxster
| 2007-03-18 01:01
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